社長コラム

スウェーデン列車の旅

スウェーデンへ列車の旅

デンマークの首都コペンハーゲンから、国際列車に乗りました。
シェラン島の東端に位置するコペンハーゲンからは、わずか30分で海、つまり国境にたどり着きます。
かつてはここで船に乗り換えていたのですが、今は二階建て(列車用と車用)の大橋ができ、列車に乗ったまま、隣国スエーデンに入れるようになりました。
橋を渡るとすぐに港町・マルメに到着です。
最近はここに住んで国境をまたいでコペンハーゲンに通う「越境通勤者」?も増えているようです。
 
列車は二等でしたが快適でした。
なぜ二等にしたか、というと、一等と二等の差がほとんどないと聞いていたからです。
あとで覗いてみると、料金は二倍もするのに、確かに座席のつくりといい、車内の様子といい、違いはほとんどわかりませんでした。
大陸ヨーロッパを走る国際列車の場合、一等はこりゃすごい!と感心するほど、二人がけ、四人がけ、グループ席の多様なゆったりした座席や、コート掛け、姿見まで一両の中にあって、驚きます。二等はただイスが並んでいるだけ。
日本の新幹線は、グリーン車でもちょっと座席が広い程度(個室などは別)で、他人と横並びしなければならないのは自由席と同じで、自由席と料金ほどの差があるのか?といいたくなりますが、北欧も同じようです。
向かい合わせの四人がけに、腰掛けました。座り心地は新幹線並みでした。
感心したのは、後頭部のあたるヘッドレストを都合のいい高さに移動できるしくみ。
座席にヘッドレストがはめこんであり、自分で上下できます。
これは便利でした。新幹線でも採り入れくれないかしらん・・・

改札のない鉄道

もうひとつ不思議だったのは、改札のないこと。
これはデンマークでもスエーデンでも、北も南も、都会も地方も同様でした。
地下鉄には日本と同じように自動改札があって、係員もいるのですが、どういうわけか、地上の列車には改札がありません。
座席指定の長距離列車の場合は、さすがに車内を車掌が切符をチェックするため巡回にくるのですが、自由席で少ししか乗らない場合、その時間もないわけで、ノーチェックでした。
たとえば、コペンハーゲン国際空港からコペンハーゲン中央駅へいくとき、切符売り場でチケットを買って、ホームへ行き、勝手に乗車。自由席らしく、なんとなく適当に座っていると、15分足らずで到着。
荷物を持って、下車。
ホームからあがったら、コンコースにそのまま出てしまいました。
田舎の駅だと、ホームから線路をまたげば、一般道路でした。
あれ?と思う間もなし。そういえば、いつも切符売り場がすいていたような・・・(笑)慣れている人はほとんどチケットを買っていないようでした。
単にずぼらなのか、国鉄は儲かっているから気にしないのか、性善説をとっているのか、よくわかりません。

旅は道づれ

スエーデンに入って、1時間ほどは、さわやかな海や、湖や緑の林の続く景色に見とれていました。
奇妙に思ったのは、池や湖、林の景色がずっと平らに続いていること。
日本だと、湖や森林は山とセットであり、山をバックにしたきれいな水と緑の風景、あるいは山並みが続くなかに湖が登場する、となりますが、国土が平らなスエーデンでは、後ろに山はまったくなく、ずーーっと平らな風景の中に、湖や森林地帯が次々と現れるのでした。
風景にも見飽きてきたころ、ふと横をみると、スエーデン人らしき、若い女性がノートパソコンを取り出し、映画のDVDをみていました。
またしばらくすると、今度はiPodを出して聞き入っていました。iPodは世界的ヒットなのだな、と改めて実感しました。
そのうち、いずれもやめてしまったので、話しかけてみました。
スエーデン語はできないので、英語です。スエーデン人は英語、フランス語、ドイツ語くらいは、かなりの人が出来るようです。
「日本からの旅行者で、べクショーで列車をおり、ドライブするつもりだ。
どこか良い観光地はあるだろうか?」
「私はべクショーの音楽大学に通っている。教えてあげましょう」
こりゃ、幸い、とばかり、ガイドブックを広げて、あれこれ教えてもらいました。
スエーデン南東部はあまり日本人が訪れないようで、日本で買ったガイドブックには詳しい記述がありませんでした。彼女によると、このあたりは中世からの古い街が多く、お城や教会などに見所が多いそうです。
あと、森林地帯を通り抜けて海まで出ると、スエーデン有数のリゾート島があるとのことでした。
あれこれ話すうち、道路や車の話に。
「日本は右ハンドルで、左を車が走る。しかもスエーデンの車はほとんどマニュアル式なので運転がちょっと不安だ」
「そうか、イギリス式なのか。スエーデンの国産車はボルボやサーブがあるが、トヨタやホンダ、マツダもけっこう走っている。このあたりはほとんど信号もなく、ずっとまっすぐの道だから大丈夫よ」
さて、この後、彼女とどうなったか?
それは次回のお楽しみ・・・

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