2つの実施方法
オープンとクローズ
プレゼントキャンペーンには、オープンキャンペーンとクローズキャンペーンの2種類があります。
オープンキャンペーンとは、一般的に行われているプレゼントキャンペーン。
たとえば「100名様に○○を各1セットプレゼント」という記事が掲載された場合、1誌にしか掲載されなかった場合、その1誌の読者の中で応募した人の中から100名が当選者となります。
100誌に掲載された場合、その100誌の読者の中から抽選で100名が当選者となります。
つまり媒体を特定せずに、広く応募者を募るプレゼントキャンペーンがオープンキャンペーンです。
対してクローズキャンペーンは、特定の媒体に限定して応募者を募る方法です。
「10名様に1セットプレゼント」と掲載された場合、その媒体の読者の中で応募した10名が当選者となります。
クローズのほうが格上
媒体にしてみれば、このクローズキャンペーンの方が、「この雑誌独自のプレゼント」ということで、オープンキャンペーンより格上のプレゼントになりますので、概して誌面での露出がオープンキャンペーンより目立つ傾向にあります。
たとえばオープンの場合1ページに10種類のプレゼントが掲載されているのに対し、クローズの場合4種類のプレゼントしか掲載されていないとか。
オープンの場合モノクロ扱いなのに、クローズの場合カラーでの紹介というように、クローズの方が、オープンよりも企業にとっても美味しい掲載となります。
当然読者にとっても、基本的にはクローズの方が当選の確率が高くなりますから、美味しい企画です。
それでは、オープン用のリリースとクローズ用のリリースを作成して、媒体にアプローチをしていかなければならないかというと、決してそんなことはありません。オープン用のリリースを作成しアプローチをしさえすれば、その商品が魅力的だった場合など、編集部から「クローズで商品を提供していただけませんか」という連絡が来ます。
メディアによって違いがある
ただし、ここで注意しなければならないのは、各紙面の内規です。
特に全国紙のプレゼントコーナーには、クローズのプレゼントに対して、たとえば朝日新聞の朝刊「マリオン」欄の場合、「商品総額5万円以上」といった内規があり、その条件を満たさない場合、クローズでの掲載はしてもらえないことになっています。
ただし、これは厳格な規定ではなく、「5万円分は無理だが4万円分だったら提供できます」というように交渉の余地はあります。
同じ5万円分の商品を提供するのだったら、新聞1紙に対してではなく、「不特定多数の媒体に対して提供した方がいいのではないか?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、朝日新聞や読売新聞に掲載された場合、応募数が格段と増えるのは事実です。
新聞と雑誌の違い
たとえば「マリオン」の発行部数は450万部。
雑誌の発行部数は多くても約100万部。20〜30万部といったところが平均的な発行部数ではないかと思われますので、雑誌10誌に掲載されるより、全国紙に1紙に掲載された方が効果は高いということもできるのです。
実際に、数十もの媒体に掲載された場合でも、応募葉書の半数近くが全国紙の読者からのものということはよくあることです。
また、たとえばオープンで「100名様に1セットプレゼント」と募集している場合、その100名様の中のたとえば10名分はクローズキャンペーンの当選者とすることも可能です。
ですから、編集部からクローズでの商品提供の依頼があったが、オープンで100名分の商品しか準備していないといった場合でも、残りの90名分をオープン用として提供すれば問題はありません。
ただし、「クローズでの商品提供の依頼が多く寄せられ、合計すると100名の枠を越えてしまった」という場合は、どうにかやって商品を確保するように予算の組み直しをするか、そのようにならないように、編集部と交渉するなどコントロールをしなければなりません。