プレゼントキャンペーンのメリット
そればかりではありません。
当選者は当然その賞品を使用(もしくは食べたり、飲んだり、あるいは体験したり)します。
その結果、商品の感想を周囲の人に「○○という商品をプレゼントでもらったのだけど、アレなかなかいいわよ」などと漏らすことも十分考えられます。実際に本人がお金を出して購入したものであれば、本当に良い商品でないとなかなかほめてもらえないでしょうが、タダでもらった商品ですから、誉めてもらえる可能性は高くなるのではないでしょうか。
また、万が一悪口を言われたとしても、お金を出して購入した商品に対する悪口と比べると、幾分穏やかな物言いになるでしょう。
そのような口コミ効果も期待できるのです。
さらに賞品を発送する時に、アンケート用紙を同封しその商品の価格や使用感などについて当選者に質問する「モニタリング」も可能です。
タダでプレゼントするのはもったいない?
「売ればその分お金になるのに、商品をタダでプレゼントするなんてもったいない」なんて考える方もいらっしゃるでしょうが、そんな考え方こそもったいない。
タダで新聞や雑誌に紹介してもらい、口コミでも宣伝してもらえるうえ、要望とあればアンケート調査もできる機会はなかなか探しても見つからないと思います。
もちろん、このプレゼントキャンペーンを効果的に行うには、できるだけ多くの媒体に同時期に記事が掲載されることが必要です。
そのためには数多くの媒体に紹介してもらうようにアプローチをしていかなければなりません。だからといって、日本全国のありとあらゆる雑誌や新聞にアプローチする必要はありません。
その商品のターゲットはどのような人か。その人が普段読みそうな媒体はどんな雑誌や新聞か。そのあたりを十分に考慮して、アプローチしていく媒体を選んでいけばいいのです。
自動車関連の商品の場合
たとえば、自動車バイク雑誌や「グッズプレス」や「モノマガジン」などのモノ系雑誌にアプローチする必要があるでしょう。
さらにスポーツ紙や朝日新聞、毎日新聞、読売新聞などの全国紙をはじめ、北海道新聞や中日新聞などのブロック紙、そして都道府県単位の地方紙などには最低限アプローチしたいものです。
それでも自動車・バイク誌だけでも100誌以上ありますし、新聞でも約100紙。全て合わせると数百種類の媒体にアプローチしていく必要があるのです。
そのための費用は、プレスリリースを印刷し、写真を撮影し焼き増し、郵送するわけですから数万円かかります。さらに、商品を提供するわけですから、10万円単位の費用がかかると思っていいでしょう。
また、プレスリリースを作成し、各編集部に発送しても1つの媒体にも紹介されないということも可能性としてはないわけではありません。
しかし、それは商品に魅力がない、もしくは商品の魅力を売り手が媒体に十分に伝えきれていない、あるいは売り手が商品の魅力を把握しきれていないからでしょう。
ですから、プレゼントキャンペーンの失敗を反省材料として、販売戦略を練り直せばいいのです。確かに10万円程度の費用をかけて、効果がないというのは残念ですが、販売戦略の誤りを早期に発見できただけでも、プレゼントキャンペーンを行った価値はあるのではないでしょうか。