PRキーマンとの出会い

日経マネー編集長 その1

投資家と投機家の違いは?

雑誌「日経マネー」の北澤編集長のお話を伺う機会がありました。
今年はライブドア、村上ファンドなど株式にからむ大事件が起きましたが、その都度いわれるのが、「投資家と投機家」の違いです。
北澤さんは、「個人で株を買う人には、投資家と投機家の2種類がある」といいます。
投資家は、企業をみて、利益成長や資産を吟味するが、投機家は、株価を見る。投資家は、中長期で考えるが、投機家は短期で考える。投資家はインベスター、投機家はネットトレーダーともいう、とのこと。

個人投資家の増大と二極化

日本証券業協会の調べによると、現在の個人投資家は1329万人で、3年で400万人も増えたそうです。
それだけすそ野が広がったわけで、とくに昨年は1年間で5割の日経平均株価が上昇したため、有象無象が入り込んできた、とみます。その分、質の格差がでてきました。
(もっとも今年の株価下落である程度撤収。日経マネーの部数は、ピークの昨年10−12月より、現在は4分の3になったそうです)
北澤編集長の試算によると、「個人の株式投資額は100兆円。うちネット専業証券会社の扱いが10兆円ある。このうち3−4割が短期売買で、さらに対面型証券会社のネット
部門取引を加えると、ざっと個人マネーの1割が短期取引とみていい」つまり、残りの9割(90兆円)が中長期取引で、ここが上場企業から見ると、IR(インベスター・リレーションズ)の対象になります。

質高まる個人投資家・・・企業もネットIRを

取引の厚みが増すにつれて、個人投資家の力量はあがってきました。いまや機関投資家と遜色ないくらいにまで、成長してきています。
たとえば、株式投資のブログやHPには、ぞれぞれ固定ファンがついており、とくに初心者の学習用として利用され、ときにストップ高を演出するなど、相場に影響力を持つようになっています。
また、ヤフーファイナンスなどの掲示板は、コントロール不可能で、いったん恣意的に情報が流れると止まらなくなります。9割以上の情報はウソなのですが、一部に真実が含まれるため、意外に信用されてしまっているのです。
北澤編集長は、「企業側も、ネットによるIRを重視せよ」といいます。
まず、わかりやすさ。専門用語、横文字は使用不可(悪い例として、野村ホールディング)
つぎに、全体像を知らせるべき。
業界動向などもほしい(よい例として、キリンビール)
さらに、トップの写真とメッセージ。とくに女性がチェックしている。
また、事件や事故が起きたときは、逐次情報提供をネットですべし。

(投資家の3つの自由と3つの制約、IRのアプローチ方法アレコレなどは次号へつづく)

日経マネー編集長 その2

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