PRノウハウハウツー

報道ステーションに出演? その2

ポイントその3:データベースに載っておく

マスコミへのアプローチを考える方に、メディア側の行動パターン・考え方が参考になると思い、これまでの経験も加え、テレビ取材のポイント・対応策をご紹介しています。
「社会保険庁が解体され、新組織ができそうだ。年金制度の話がらみだから、ニュースで取り上げよう。さて、誰に話を聞こうか?」
こうなったとき、どの番組でも、「リサーチャー」という職種の人が、テーマに関連した活動をしている人・団体・企業などを調べ上げます。
その場合、まず、社内のデータベースを調べます。

・これまでに自社の番組に出演したことのある人・団体・企業はいないか?
・出演していなくても、なんらかの関わりを持ったことのある人・団体・企業はいないか?
・資料がある人・団体・企業はないか?

だいたい、こんな順番です。
私に今回取材の依頼が来たのは、年金の本を書いていたからです。
限られた時間のなかで、効率よく取材を進めるには、かつて一度でも自社がコンタクトをとったことがある、できればすでに出演して、考え方や内容までわかっている相手が望ましいわけです。
なので、このデータベースに掲載されることをまず目指しましょう。
出演やコンタクトの経験が無かったら、本を贈呈するのも手です。

<対策>社長の著書、社史、記念本、アニュアルレポートなど、パンフレット程度ではダメですが、それなりにまとまった書籍・印刷物なら、各局の資料室あて、あるいは狙う番組あてに送っておきましょう。

ポイント4:他のメディアに露出する

ポイント3に関連しますが、テレビのスタッフは、自社に人脈や資料などが無い場合、書籍や雑誌、新聞を手がかりにします。
私の場合、金融を広くカバーしていましたが、年金だけを専門に扱ったわけではありません。むしろ、銀行や資産運用のほうが詳しいです。
しかし映像の人たちは印刷物にコンプレックスがあるようで、特定のテーマで1冊でも本を書いていると、「先生」と呼んでくれます。自覚が無くても、いつのまにか(年金の専門家・伊藤先生)ができあがっています(笑)。
なので、書籍に限らず、雑誌や新聞でもいいので、あちこちに露出していれば、いずれテレビからも声がかかるようになります。
雑誌や新聞は、地上波テレビ局より、はるかに数が多いのですから、露出はより容易なはずです。他のメディアも取り上げた、という信頼にもなります。
これは「急がば回れ」の手法ですが、かなり効果があります。

<対策>とにかくマスコミに、記事でも、コメントでも、コラムでもいいので、ちょくちょく露出しておきましょう。

ポイント5:局のスタッフと仲良くなる

これは正直、ナカナカ難しいです。
そのために、我々のようなPR会社が存在しているわけで、できればプロに任せましょう。
スタッフといっても、下請けの制作会社やアシスタント・ディレクターでは仕方ありません。どんどん交代してしまいますし、あまり力もありません。
悪くてディレクター、なるべくプロデユーサーと仲良くなりたいものです。
一度入り込んでしまうとわかりますが、キー局のプロデユーサーというのは、そんなに数がいません。
そのため、1人と仲良くなると、紹介によって、どんどんプロデユーサー人脈が広がります。だいたい30代終わりから40代なので、同期、先輩・後輩あたりが、他の番組のプロデユーサーをしているのです。
私の場合、TBS、テレビ東京、テレビ朝日に、強みがあります。

<対策>とにかく局のスタッフ1人と仲良くなる

報道ステーションに出演? その1
報道ステーションの取材を受ける・・・あなたならどうする? 先日、テレビ朝日「報道ステーション」のインタビューを受けました。 社会保険庁が解体され、日本年金機構に衣替えする法案が閣議決定されたので、意見をきかせてほしい、とのことでした。 以...