PRノウハウハウツー

他人の話を聞かない

広告のフレーズを単純にして、繰り返すとき、注意しなければならないことがあります。
それは、「周りの人の意見を聞かない」こと。
自分が正しいと思ったら、委細かまわず、とにかく突進するつもりで、ひたすら言い続けることです。

なぜなら、少しでも周りの意見を聞き始めると、
「あれも正しいかな」
「ここはいわないほうがいいかも」
などと、さまざまなことが気になりだし、そのうちに一貫性がなくなり、八方美人的な内容になりがちだからです。
また、エネルギーも分散されるので、一点に集中して打ち込むことができなくなり、結局何をいいたいのか、よくわからないという落とし穴に落ち込んでしまうのです。

小泉首相は悪い人?

小泉首相は、この点、見事に人の話を聞いていません(笑)
私がインタビューしたときも、どんな質問をしても、とにかく「郵政民営化」しか、答えず、ほかの政策テーマはほとんど興味がないようでした。
大丈夫かな?と思いつつ、郵政民営化についての熱意は確かに伝わってきました。
今回の選挙は、この熱意が「殺されてもいい」という狂気にまで昇華し、軽率なマスメディアによってさらに増幅され、国民の気持ちを動かした結果でしょう。
政策の中身うんぬんより、「カッコいい」「見事な覚悟だ」とメンタルな部分で圧倒したといえるでしょう。イメージが先行したといってもいいかもしれません。
逆に、民主党は労働組合に気兼ねして郵政民営化について対案をだせず、「逃げた」と見られました。ほかに、どんないいことをいっていても、国民は聞いてくれなかったのです。
広告宣伝における戦略的なミスが致命的でした。「いい人」「お利口さん」が多すぎるのだと思います。

あなたは、「いい人」の広告を作っていませんか?
次回、広告コンサルでの経験談を交え、詳しく広告宣伝での「いい人」について考えます。