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ワールドビジネスサテライト 後編

WBSの今年のテーマ

一昨年は「中国」をテーマにしていました。
昨年は「資源(一次産品)」と、「知的財産」でした。
今年は、「消費」を中心にすえるとのことです。
もう少し具体的にいうと、少子化をきっかけに、これまでの年齢別・世代別マーケティングが無意味になり、階層化マーケティングが必要になっているという認識があります。
「こだわり」、「趣味」などがキーワードになり、人々の求めるものが、年齢を問わない「ageレス」になっています。一方で、細分化されてもIT技術の発展で補足できるため、縦割りでない、横串のマーケティングが可能になっています。
階層化マーケティングは、階級社会の残るヨーロッパ的でもありますが、その分、少子化とは関係なく進めていくことができます。
この従来と違う消費スタイルが進んでいく中で、新たな商品やサービスが次々と登場してくるのでは?とみているそうです。
中期的には、「メディア」をテーマに考えています。
メディア間競争が激しくなり、楽天、ライブドアなどに見られるように、ネット企業がパワーを持ち、メディアに進出しようとしています。
これまでのメディアは自らを語ることをしないできましたが、今後は、そうはいかなくなるとみています。

WBSへの売り込みは?

番組は40−50人のチームで制作されています。
番組に売り込みたいときは、「まずニュースリリースをFAXなどで、こまめに送ってほしい」(廣瀬氏)とのこと。電話は厳禁。
伊藤の経験からいっても、一度や二度、リリースを送ったところで、すぐに取り上げてもらえるほど、甘くはありません。
あまたの企業から、山のように資料が送られてくるのですから。即効性を期待せず、丹念に繰り返し、目にとめてもらえるのを待ちましょう。
一度取材にきてもらえば、シメたものです。次からは、期待さえされるようになるでしょう。
記者、ディレクターはシナリオを書くのが仕事です。
Aという出来事があったとき、「Bということが起きるだろう」と予想を立てて、それを取材したいのです。
優秀なPR・広報担当者とは、ある種推理ゲームのできる人で、取材者が「こんな資料をほしい」といってきたら、「あんなシナリオを書いているな」とイメージできる人です。
「このニュースをつけると、面白いネタになりますよ」などと、シナリオを予測して、フォローしてあげると大変喜ばれます。あくまで、さりげなく、ですが。

「トレンドたまご」

人気コーナーの「トレンドたまご」ですが、ここは、モノでもサービスでも取り上げます。
ただ、サービスは「絵になりにくい」=テレビにむかない、という難点はあります。
たとえ流行していなくても、考え付いた程度のレベルでも取り上げるので、気にせず紹介して欲しいとのことです。
また、取材申し込みを受けて感じるのは、取材して欲しいという割りに、こちらが取材したいことと、取り上げて欲しいことのギャップが大きいことだとか。
番組の趣旨や特徴を理解せずに、なんでも売りこんでも難しいということですね。

ワールドビジネスサテライト 前編
WBS 最近お会いした、テレビ東京・「ワールドビジネスサテライト」(略称WBS)の廣瀬プロデューサーのお話をします。 ご存知のとおり、この番組は、ビジネスマンが帰宅したあとに見る、深夜の経済情報番組として高い評価を得ています。 テレビ東京...