PRノウハウハウツー

プレスリリースの書き方 その6

プレスリリースはいつ出すべきか?

正しい日本語でわかりやすく

自分のいいたいことばかり念頭にあるために、主語述語の関係がバラバラだったり、記者が知りたいことが書かれていなかったりするリリースをときどきみかけます。
印象に残るような文章を書いて、少しでも記事で紹介してもらえる確率を高めようとするテクニックは大事ですが、もっとも大切なことは、まず正しい日本語でわかりやすい文章にすることです。
それができなければ、商品力があったとしても、紹介される可能性は低くなると思ってください。
記事を書くのは記者であって、プレスリリースはそのための資料に過ぎないのですから。
それでは、どうしたら誰にでも分かるような、誤解を招かないようなプレスリリースができるでしょうか。
前にも少し書きましたが、たとえば新製品リリースの場合、その新製品のことはもとより、できれば、その企業の詳細についても知らないような複数の人にプレスリリース案を読んでもらいましょう。
モニターに、品質検査をしてもらうようなものです。校正も含め、入念に行いましょう。
その商品やその会社のことを知っている人が読むと、言葉がたりないプレスリリースでも、無意識に言葉を補ってリリースを読んでしまいます。
社内であっても、なるべく直接関係の薄い人がベターです。

プレスリリースを出すタイミング・・2ヶ月前にだす

さて、プレスリリースを出すタイミングは、いつ頃がいいのでしょうか。
プレスリリースの種類には、新製品発売や新サービス開始、事務所移転や役員人事、業績発表といったものがありますが、それらに共通する要素はニュース性があるという点です。
では、一体どの程度の鮮度があればプレスリリースのニュースとしての鮮度があるといえるのでしょうか?
考えておかなければならないのは、マスコミがニュースリリースを受け取って、それを記事で紹介するまでに時間がかかる、という点です。
テレビやラジオ、インターネットであれば、即時性がありますから、プレスリリースを受けとった数分後に放送するということも可能です。

まず月刊誌あてに先に発送する

しかし新聞であれば朝刊と夕刊の1日2回。
雑誌になると週刊誌、隔週刊誌、月刊誌、隔月刊誌、季刊誌というように週1回から3ヵ月に1回しか発行されません。
さらに、新製品情報などは、リアルタイムの情報が求められる事件や事故のニュースとは違いますから、新聞や雑誌などでも早めにその紙面を作ってしまうのが普通です。「ストック原稿」といいます。
そのため、週刊誌で発売の2週間前、月刊誌では1ヵ月半前に情報を流してようやく掲載の可能性が出てくると考えた方がいいでしょう。
つまり、できるだけ多くの媒体で掲載されるようにするには、2ヵ月前にはプレスリリースを出していただきたいのです。
PRの立場だけを考えると、遅くとも2ヵ月前に、できれば3ヵ月前には新製品などのリリースに書く内容を決定しリリースの発送を行いたいところです。
しかも、その発送は一斉に行うのではなく、季刊誌や隔月刊誌、月刊誌など発行間隔の長いものを優先し、次に隔週刊誌、週刊誌、そして最後に新聞やテレビ、ラジオと順を追って出していくことで、同時期に様々な媒体で紹介される可能性が高くなります。
どのような媒体に対しても同時にリリースを出すのが楽ですが、週刊誌や新聞などにあまりにも早くリリースを出すと忘れ去られてしまう可能性もあります。
ですから時期をずらしながらリリースを出していく方が確実なのです。
新製品発売3ヵ月前までにその商品の詳細が決まっていない場合には、最低でも、1ヵ月半前に月刊誌向けにリリースを出し、1ヵ月前に週刊誌向けに出すようにしてください。

写真が決め手になる場合も

文章以外にも掲載されるために重要な事柄があります。
それは写真です。
新製品リリースの場合、新製品の写真。
新サービスなどモノではないことに関するリリースの場合でも、そのサービスのイメージを伝える写真をリリースに添えるようにしましょう。
イメージを把握しやすくなり、写真があった方が、写真がない場合と比べると掲載される可能性が高くなります。
また、写真ありで雑誌や新聞に紹介された場合、誌面で紹介されるスペースが大きくなりがちです。
ただ、写真といっても、カタログやチラシを同封するだけではいけません。
画像処理、スキャンなどは面倒なので、マスコミはまずしません。
相手に手をかけさせないように、こちらで準備しましょう。
つまり、写真は紙焼き、つまりDPE屋さんでプリントしてもらったものを使います。
紙と写真を分けると、相手がなくす可能性もあるので、原稿を書いたリリース用紙に軽く貼り付けましょう。すぐはがせるくらいに。
同時に、他の写真もいくつかデジタルデータとして準備しておいたらベストです。
その商品に関心を持った記者や編集者は、他誌とは違った写真を使うことで、差別化を図ろうとして、「他に写真はありませんか」と連絡してくることがしばしばあり、また紙焼きでなくデータをそのまま印刷にまわしたいといってくるところもあるからです。

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