PRノウハウハウツー

JR東海の広報 その1

リニアモーターカー試乗

JR東海・リニア実験線

山梨県都留市のJR東海・リニア実験線で、リニアモーターカーに試乗した。

車両はモグラの鼻型(いまの新幹線のぞみ号よりさらに鼻が長い)で、車高が低い。
車内は左右2列の計4列の座席(新幹線は5列)がならび、天井が低く、「やや狭いな」という印象。時速500キロという超高速で走るので、どうしても空気抵抗をなくすため、こういった流線型のコンパクトな形になるという。実際の商業利用になっても、こんな感じだそうだ。

いよいよスタート。
リニアは超伝導の原理を応用している。簡単にいうと、凹型のレールに磁力が流れ、車体にも流れる磁力と上下左右で反発しあうことで、浮上、前進する。いまの列車は枕木がしかれ、鉄のレールが延々と続き、車体はのっているだけなのにくらべ、リニアは車体の下4分の1くらいを外側から包み込む感じになる。

出発から100キロくらいまでは、別になんでもない。
しかし160キロを超えると、途端に車輪の音が聞こえなくなる。つまり2段階走行で、最初は通常の列車と同じ車輪で走り、途中から浮上するのだ。(車輪は車体内部に格納される)
実際には10センチほど浮いて走るそうだ。浮いているといった感じはとくにしないが、加速の具合が抜群になり、あっというまに、デジタルスピード計が、200、300、400・・・、と上がっていく。

そして、ついに500キロを超える!
この間、スタートからわずかに80秒。
窓の外をみたら、景色が文字通り後ろに飛んでいった。。。
何がなんだかわからない。
今の新幹線では、富士山をなんとなく眺めることができるが、これだと、富士山ですら、一瞬かもしれないなあ。

実験線は延長18KMなので、減速も早く、すぐにブレーキがかかった。
再び160キロで、車輪がおりて、ガクンと今度は軽い衝撃があった。
そして、あっというまに停止状態に。

感想を一言で言うと、「飛行機のようだ」。
車内の狭さ、加速スピード(セスナは120キロで操縦桿を引くと浮きあがる)、浮上と接着(車輪が出たり入ったり)、など、共通点がいくつもある。
超高速を追い求めていくと、こうなるのだろうか。

東京〜大阪間を中央線(山梨、長野、岐阜、愛知、三重、奈良を経由)で走る計画になっている。この距離は500KMだから、リニアはちょうど1時間で、東京と大阪を結ぶことになる。新幹線は2時間半だから、半分以下になる。

導入予算は約8兆円といわれ、地中を多く走るのだそうだ。
最初の研究開始から40年。政治や予算など、時代に翻弄されて、実用化技術のメドが立ちながら、なかなか話が進まない。そうこうしているうちに、中国では、上海空港と上海都市部を結ぶリニアが始まってしまった。

世界トップレベルの技術を持ちながら、もたもた決断ができずに、だらだらと時間を費やしているケースの典型のようだ。
やるなら、さっさとやるべし。

JR東海の広報 その2
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