PRノウハウハウツー

プレスリリースの書き方 その4

リリースには賄賂を入れろ!

「WHAT」(何を?)で差別化する

WHOの次は一番大切な「What(何を)」です。
この「何を」をうまく表現することができるかどうかが、プレスリリースをうまく書くカギです。
たとえば新製品の場合、「新型のコンピューターを発売!」だけでは、どこが従来の製品と違うのか分かりません。
「どのようなところが従来の製品と違うのか」をわかりやすく書かなければならないのです。
あるいは、「他社の製品とどこがどのように違うのか」その特徴をキチンと伝えることができなければ、記事として取り上げられる可能性はなくなります。
繰り返しますが(しつこく何度でもいいますよ。笑)、記事として紹介されるためには、ニュース性がなければなりません。
今回の件についてのNEW(新しさ)Sを的確に、ここで表現しなければならないのです。
でなければ、せっかくマスコミに送ってもゴミ箱行き、と思ってください。
つまり「何を」の部分に差別化=商品力を表現すること、が必要なのです。
たとえばデザインが斬新だったり、より便利な機能が付いていたり、消費者のニーズを的確に捉えたこれまでになかった商品であることがうまく表現されていれば、記事として取り上げられる可能性は高くなります。

誰が読んでもわかる文章で書く

気を付けたいのは、その違いを説明する際に、「専門用語や業界用語を極力使わない」ということです。
プレスリリースを書く基本は、「誰が読んでも分かる」こと。
記者は読者にわかりやすく伝えるのが仕事です。
過去の取材などを通して様々な知識を蓄えているでしょうが、万が一その専門用語を知らなかった場合はその用語を調べなければなりませんし、誤解したまま掲載されるかもしれません。
いったんリリースを書いたら、まわりの人に読んでもらい、理解できるか確認をとりましょう。
「うーん?」と言う人がいたら、「わかる!」といわれるまで、書き直しましょう。
数をこなせばできるようになります!

WHY(なぜ?)とHOW(どうやって?)で引き付ける

プレスリリースには、「賄賂」をしのばせましょう。きっと掲載されるはずですよ。ウフフ・・・
といったら、驚くでしょうか?
ただ、この場合、「賄賂」とはお金ではなく、記者や編集者にとって、驚きや発見、あるいは好奇心をかき立てたり満たしたりするポイントのことです。
何によって驚きや発見がもたらされるのかというと、Why(なぜ)とHow(どのようにして)の部分です。
たとえば、なぜ新商品を発売することにしたのか?どのような背景があったのか?
このようなWhy(なぜ)を伝えることで、業界がどんな課題を抱えているかとか、トレンドはどこにあるかを把握できます。
あるいは、その製品を開発する上で、なかなかクリアできない問題があったとします。
では、その問題をどのようにして(How)解決したか?マスコミの好奇心を呼び覚ますことにつながります。
きっと「もっと聞いてみたい!」と思うはずです。そうなれば、シメたもの。
「なぜ」とか「どのようにして」といった背景は、その製品の開発者たちが、どのように考え行動したか、ビビッドで、クリエイティブな営みを伝える部分です。
そこには様々なドラマがあり、苦労や努力といった、プレスリリースの「血肉」ともいえるものが垣間見られるのです。
リリースの「骨格」である「商品名」「発売開始日(WHEN)(WHAT)」「商品の特徴」そして「価格(HOW MUCH)」「問い合わせ先(社名)」以外に、ぜひ「血肉」をつけてみてください。

賄賂入りリリースのメリット

血肉を伝えるプレスリリースのメリットは、単に掲載の可能性を高めるだけではありません。
新製品であっても、新製品コーナーだけでなく、他の面での掲載も狙うことができます。
たとえばその新製品を開発できたのは、最近注目のナノテクを応用した結果だとします。
リリースにそのことを書いておけば、「ナノテクとは何?」といった特集記事を組む時、紹介される可能性も出てくるのです。
その場合、メディアでの扱い、読者の注目度もアップします。
新製品コーナーでは4〜5平方センチ程度の掲載が多いですが、特集コーナーの場合は、より詳しく紹介される可能性が高いです。
さらに、「これからどんなものがヒットしそうか」とか「ナノテクを使った商品には何があるか」といったテーマに合って紹介されるということは、編集部のお墨付きをもらったも同然ですから、読者から高い信頼性を得ることができます。

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