PRキーマンとの出会い

不肖・宮嶋茂樹氏(フリーカメラマン)その1

週刊文春に、すさまじい写真が載っていた。
インドネシア沖での地震による大津波の被害地の写真である。
死屍累々とは、このことか。一瞬にして、命を奪われた人たちの無残な遺体の山・・・思わず目をそむけてしまった。
撮ったのは、知人である、フリーカメラマン・宮嶋茂樹氏だ。
戦場ものを得意とする宮島氏だが、「一度にこれほどの死体の山を見たことはなかった」と供述している。(ちなみに彼からの今年の年賀状は、イラクで軍服を着た姿だった)

かつてインド・ガンジス川で、遺体の野焼き(川べりで運んできた遺体を親族が燃やす。
青空火葬場状態なので、近くで見ると、遺体がころがってしまったり、だんだん崩れて落ちていくのがわかる)や、スラムでの放置された遺体をみた経験、ドイツのダッハウ・ユダヤ人収容所で生々しい写真や跡地をみた経験はあるが、久しく平和ボケした日本にいると、すっかり呆けてしまい、同じ地球上でこうした事態が起きることをすっかり忘れてしまっていた。

さらにショックだったのは、近くのモルジブやタイ・プーケットもひどい被害にあっていることだった。
これらは、私が趣味にしているダイビングのメッカであり(ダイバーズ・パラダイスといわれた)、何度も訪れて、この世のものとも思えないほど、美しい、そして神秘的な海を堪能していたからだ。
大津波のおかげで、海中の珊瑚も大打撃を受けてしまい、当分(10年くらいは?)元にもどらないだろうということだ。

1回の地震、津波がなんと多くの、水陸の命を奪ってしまったことだろう。
そして、同じことが日本で今起きても何の不思議もないのだ・・・
最近熱海にも住んでいるが、じつは熱海沖は関東大震災の震源地だった。
東京のほうが被害が大きかったので知らなかったが、じつは伊豆なのだ。
何年も前から静岡は危ない、といわれているので、官民ともに、その防災はこれ以上ないというほど、整っている。
非常用備蓄食料、非難所など、地元の自治会がしっかりしているので、私も知っている。
海が近いので、とにかく山に逃げようと思っている。がけ崩れがきたらダメだけど。
しかし、平日の昼間のほとんどを過ごしている東京では、ほとんどの人が「他人事」と思って、何の手立ても講じていない。
オフィスの入居しているビルは平気だが、外にでていたら、ひとたまりもない。

明日はわが身、とは思わない、哀しい人間の性か。
こんな都会では、どんなに準備していても、群集パニックに巻き込まれたらどうしようもない。地域の力も弱く、ただ逃げ惑い、被害を大きくするだけだろう。
自然の大いなるパワーを忘れ、つかの間の栄華に酔う都会人。
その咎めはある日突然やってくるに違いない・・・

不肖・宮嶋茂樹氏(フリーカメラマン)その2
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