ハーレー、ナイキの例
ハーレー・ダビッドソン
今日は例をいくつか紹介しますね。
まずハーレー・ダビッドソン。
ハーレーダビッドソンは、オートバイのメーカーですが、単に「ゲタ代わり」の二輪車を売っているわけではありません。
では、何を売っているのでしょうか?
ハーレーに乗ることで得られるライフスタイル、満足感、充実感を売っているのです。
その価値は「自由・独立」であり、「男らしさ」です。ハーレーの所有者はここに共鳴し、自らを表現するものとして、ハーレーを選ぶのです。
技術的にはホンダのバイクの方が優れているのに、ハーレーでなければというフアンが多いのは、ひとえにこのためです。
ナイキ
続いて、ナイキです。
NIKEは、72 年にスポーツシューズを発売し、 12年間でアメリカでトップになり、 14年間で世界のトップになりました。
発売した当時、トップブランドといえば、アディダスでした。
ナイキはアディダスを追い抜くために、まず大学のコーチ・選手と相談しながらシューズを開発するところから始めました。
お客様に直接ニーズを聞いたわけですね。
また、広告をだす予算がなかったので、彼らにシューズを無償提供しました。ナイキのシューズをはいた選手が活躍することで、新聞やテレビのマスコミが注目して、一般の人にもブランドを広げていったのです。
つまり、最初のお客様に、パブリシティ(広告塔)として、働いてもらったわけです。
やがて広告を出すようになると、出演者を有名選手ではなく、将来有望な選手にしました。タイガーウッズと契約したのは、まだアマチュアのときです。
2社から学ぶこと
これらのケースから、あなたは何を学びますか?
ハーレーの特徴は、強烈な個性にあります。その主張は他のバイクメーカーを圧倒するほど明確で、独善的ですらあります。商品自体が表現するもののために、お客様を選んでいるといってもいいくらいです。
あなたの商品やサービスの個性はなんでしょうか?
ナイキにはベンチャー精神を感じます。
頭で考えずに、足を使って、身近なところからヒントを得る。
マスコミを上手に利用する。お金に頼らずに、自分の目で選ぶ。
そのウラには相当数の失敗、苦労もあったでしょうが、手間ひま、時間をかけて積み上げていった過程がうかがえます。
時間はどんな人にも平等ですよね?